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過去のセミナー/2013年度 の履歴(No.8)


2013年度 組合せ数学セミナー

  • 世話人: 溝口 佳寛(九大IMI),谷口 哲至(松江高専),島袋 修(崇城大),田上真(九州工大), 栗原大武(北九州高専)

Organizers:
  Yoshihiro Mizoguchi (Kyushu University),
  Tetsuji Taniguchi (Matsue College of Technology),
  Osamu Shimabukuro (Sojo University),
  Makoto Tagami (Kyushu Institute of Technology),
  Hirotake Kurihara (Kitakyushu National College of Technology)

  • アドバイザー: 坂内 英一(上海交通大学/九州大学)

Advisary:
  Eiichi Bannai (Shanhai Jiao Tong University / Kyushu University)

第1回 2013年 6月 29日(土)

  • 場所:リファレンス駅東ビル 会議室I(2階)
  • 時間:13:00-18:00
  • 講演者: 坂内英一(上海交通大/九州大学),栗原大武(北九州高専),澤正憲(名古屋大),江藤宏(九工大),大輪拓也(NII)
  • プログラム(Program)
    講演者(Speaker)タイトル(Title)
    12:55-13:00開会宣言(谷口 哲至)
    Opening (Tetsuji Taniguchi)
    13:00-13:50坂内 英一
    (Eiichi Bannai)
    デザイン理論のめざすもの、特に tight relative t-designs について
    (A survey on tight relative t-designs)
    14:00-14:50栗原 大武
    (Hirotake Kurihara)
    複素グラスマン空間上の大対蹠集合のデザインによる特徴付け
    (A characterization of great antipodal sets of complex Grassmannian manifolds by designs)
    15:00-15:50澤 正憲
    (Masanori Sawa)
    ワーリング問題に関するある代数的恒等式と単体上のデザインの相互関係について ~ ヒルベルトの定理の別証明他
    (On the relationship between designs on the simplex and algebraic identities coming from Waring's Problem -- An alternative combinatorial proof of Hilbert's theorem and some other topics)
    16:00-16:50江藤 宏
    (Hiroshi Eto)
    頂点数が最大となる正則誘導部分グラフの探索
    (TBA)
    17:00-17:50大輪 拓也
    (Takuya Ohwa)
    タイトル未定
    (TBA)
    17:55-18:00総括(溝口 佳寛)
    Closing (Yoshihiro Mizoguchi)
 
  • アブストラクト(Abstract)

坂内 英一 (上海交通大/九州大学)

  Eiichi Bannai (Shanhai Jiao Tong University / Kyushu University)

  • タイトル(Title):デザイン理論のめざすもの、特に tight relative t-designs について
    (A survey on tight relative t-designs)
  • アブストラクト(Abstract): 球面 t-デザインと組合せ論的 t-デザインの類似性、それらをそれぞれ拡張しているユークリッド t-デザインと relative t-design in H(n,2) (あるいは一般の Q-多項式アソシエーションスキームにおける  relative t-design)の類似性、などを我々はデザイン理論においてどのような問題を考えたいかという観点から議論したい。具体的には、tight ユークリッド t-デザインの理論がどのように tight relative t-design の理論に拡張されるべきで現在のところ何が分かっていて何がわかっていないかを解説する。といっても分かっている 部分は非常に少ない。その分かっている部分は、最近 の2つのプレプリント, Bannai-Bannai-Suda-Tanaka, On relative t-designs in polynomial association schemes, arXiv:1303.7163 と Bannai-Bannai-Bannai, On the existence of tight relative 2-designs on binary Hamming association schemes, arXiv:1304.5760 にもとずいている。

栗原 大武 (北九州高専)

  Hirotake Kurihara (Kitakyushu National College of Technology)

  • タイトル(Title): 複素グラスマン空間上の大対蹠集合のデザインによる特徴付け
    (A characterization of great antipodal sets of complex Grassmannian manifolds by designs)
  • アブストラクト(Abstract): デザインとは、ある空間内の有限個の点集合で全体を「うまく」近似するような性質を持ったものである。 「良い」デザインは、対称性が高い、アソシエーションスキームの構造が付随する、様々な分野の重要なものから得られる、 など興味深い性質を持つ。 これまでにデザイン理論は球面やQ多項式アソシエーションスキームなど多くの空間の上で考えられてきた。
    本講演では主に複素グラスマン空間上のデザイン理論について考察する。 また、複素グラスマン空間上の大対蹠集合と呼ばれる微分幾何学的に「良く」散らばった有限集合をとある「良い」デザインとして特徴付られるということを説明する。
    今回の結果は奥田隆幸氏(東北大)との共同研究によって得られたものである。

澤 正憲 (名古屋大学)

  Masanori Sawa (Nagoya University)

  • タイトル(Title): ワーリング問題に関するある代数的恒等式と単体上のデザインの相互関係について ~ ヒルベルトの定理の別証明他
      (On the relationship between designs on the simplex and algebraic identities coming from Waring's Problem -- An alternative combinatorial proof of Hilbert's theorem and some other topics)
  • アブストラクト(Abstract): 斉次多項式 を有限個の 乗項 の和により記述する代数的恒等式をヒルベルト恒等式という.この恒等式はワーリング問題におけるヒルベルトの解(1909, Math. Ann.)に由来するが,その後の研究を通じてヒルベルトの第17問題をはじめ様々な代数的問題との関わりが指摘されてきた.またヒルベルト恒等式は球面積分に対する求積公式とも深く関与することが知られており,その相互関係の解析は両分野に多くの知見をもたらしている.
    本講演ではヒルベルト恒等式と球面的な求積公式との相互関係,および関連する基礎的事項を幾つか紹介する.そのうえで,球面的な求積公式と"単体的な"求積公式との関係付けや,ヒルベルトによるある有名な定理の組合せ論的別証明を行う.