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過去のセミナー/2011年度 の履歴(No.9)


2011年度 組合せ数学セミナー

Organizers:
  Yoshitaka Mizoguchi (Kyushu University),
  Tetsuji Taniguchi (Matsue Calledge of Technology),
  Tsuyoshi Miezaki (Oita National Colledge of Technology)

  • アドバイザー: 坂内 英一(上海交通大学/九州大学)

Advisary:
  Eiichi Bannai (Shanhai Jiao Tong University / Kyushu University)

第2回 2011年 7月16日(土)

  • 場所: 九州大学 伊都キャンパス 数理棟 3F 中セミナー室7
    (Location: Seminar Room 7, Faculty of Mathematics, Kyushu University (Ito Campus))
  • 時間: 13:00-17:20
  • 講演者: 生田卓也(神戸学院大),横山俊一(九大数理),中嶋 康博,奥田隆幸(東大数理),野崎寛(東北大情報)
  • プログラム(Program,発表順は未定)
    講演者(Speaker)タイトル(Title)
    13:00-13:05開会宣言(谷口 哲至)
    Opening (Tetsuji Taniguchi)
    生田 卓也
    (Takuya Ikuta)
    Nomura algebra of nonsymmetric Hadamard models
    横山 俊一
    (Shunichi Yokoyama)
    TBA
    中嶋 康博
    (Yasuhiro Nakashima)
    On subcode by intersection of permutation equivalent two codes.
    奥田 隆幸
    (Takayuki Okuda)
    一般ランクのコンパクト対称空間における Fisher type bound の類似について
    野崎 寛
    (Hiroshi Nozaki)
    複素球面上の距離集合について
    (On complex spherical distance sets)
    17:15-17:20総括(坂内 英一)
    Closing (Eiichi Bannai)
 
  • アブストラクト(Abstract)

生田 卓也 (神戸学院大学法学部)

  Takuya Ikuta (Kobe Gakuin University)

  • タイトル(Title): Nomura algebra of nonsymmetric Hadamard models
  • アブストラクト(Abstract):

Jaeger and Nomura constructed nonsymmetric Hadamard models for link invariants from Hadamard matrices. These models are closely related to the Hadamard model originally constructed by Nomura.

In this talk, we explicitly construct nonsymmetric association schemes derived from the Hadamard graphs. Also, we show that the Bose-Mesner algebras of these association schemes coincide the Nomura algebra of the nonsymmetric Hadamard models. This is joint work with Akihiro Munemasa.

横山 俊一 (九州大学大学院 数理学府)

  Shunichi Yokoyama (Kyushu University)

  • タイトル(Title): TBA

中嶋 康博 ()

  Yasuhiro Nakashima ()

  • タイトル(Title): On subcode by intersection of permutation equivalent two codes.
  • アブストラクト(Abstract):

2つの符号があり、一方に置換を作用させると他方が得られるとする。 このような2つの符号の共通部分の次元は置換で定まると考えうる。 本講演では標数2の体上の符号について、共通部分の次元と置換の関係を説明し、 これに関連したある条件下の符号についての主張を紹介する。

奥田 隆幸 (東京大学大学院 数理科学研究科

  Takayuki Okuda (Tokyo University)

  • タイトル(Title): 一般ランクのコンパクト対称空間における Fisher type bound の類似について
  • アブストラクト(Abstract):

球面上の代数的組合せ論においてよく知られる Fisher type bound は, 球面上のデザインと符号のバウンド, 及びそれらの繋がりを与える意味で重要な定理である. この定理の一般化を考えたとき, ランク 1 のコンパクト対称空間については, 球面の場合の類似にあたる Fisher type bound が知られている. ランクが 1 よりも大きなコンパクト対称空間については, これまで 実グラスマン多様体, 複素グラスマン多様体, ユニタリ群についての研究がなされている. また, 昨年5月の組合せ数学セミナーでは, コンパクト群をコンパクト対称空間とみなした場合に, 表現論の言葉を用いてデザインと符号に対応する概念を定義することにより, Fisher type bound が得られることを紹介した. 本講演では, 一般のコンパクト対称空間における Fisher type bound の類似について, これまでに得られている結果を紹介したい.

野崎 寛 (東北大学大学院情報科学研究科)

  Hiroshi Nozaki (Tohoku University)

  • タイトル(Title): 複素球面上の距離集合について
    (On complex spherical distance sets)
  • アブストラクト(Abstract):

Delsarte–Goethals–Seidel (1977)が与えた,実球面上のデザイン,コード,距離集合の理論が,最近, Roy&nash;Suda (2011)により複素球面へのデザイン,コード,距離集合の理論へと拡張された。 本講演では,複素球面上の2,3距離集合について議論したい。 複素球面上の距離集合と,実球面上の距離集合の関係を紹介し, 小さな次元で,元の個数が最大である複素2,3距離集合の分類を与える。 本研究は,東北大学情報の須田庄氏との共同研究である。

 

第1回 2011年 4月23日(土)

  • プログラム(Program)
    講演者(Speaker)タイトル(Title)
    13:00-13:05開会宣言(谷口 哲至)
    Opening (Tetsuji Taniguchi)
    13:05-13:45Xavier DahanRamanujan graphs of very large girth based on octonions
    13:55-14:35Kirill MorozovIntroduction to code-based public key encryption.
    14:45-15:35野崎 寛
    (Hiroshi Nozaki)
    グラフの埋め込みから得られる2距離集合について
    (Euclidean representations of a graph as two-distance sets.)
    15:45-16:25栗原 大武
    (Hirotake Kurihara)
    excessとアソシエーションスキームについて
    (On excesses and association schemes)
    16:35-17:15坂下 一生
    (Issei Sakashita)
    Introduction to Coq Proof Assistant System.
    17:15-17:20総括(溝口 佳寛)
    Closing (Yoshihiro Mizoguchi)
 
  • アブストラクト(Abstract)

Xavier Dahan (九州大学大学院 数理学研究院)

  Xavier Dahan (Kyushu University)

  • タイトル(Title): Ramanujan graphs of very large girth based on octonions
  • アブストラクト(Abstract):

(J-P Tillichとの共同研究 : arXiv:1011.2642)
In a celebrated 1988's article, Lubotzky-Philipps-Sarnak introduced the notion of "Ramanujan graphs". They are defined as regular, undirected, connected graphs whose spectral gap reaches the Alon-Boppana's bound. These graphs had a huge impact mainly because they are then good "expander" graphs (highly connected while sparse graphs). They also hold interesting combinatorial properties : they have a large girth, a small diameter, a large chromatic number. These properties are very hard to achieve simultaneously ! Indeed, since 1988, despite numerous efforts, no other construction has improved these results. We will present a new construction of Ramanujan graphs, that significantly improve these properties.

Kirill Morozov (九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所)

  Kirill Morozov (Kyushu University)

  • タイトル(Title): Introduction to code-based public key encryption.
  • アブストラクト(Abstract):

In this talk, we will present two code-based public-key encryption (PKE) schemes: the McEliece PKE and its dual, the Niederreiter PKE. We will discuss underlying computational problems, review basic attacks, and provide some evidences why these schemes are believed to be "oneway" (OW) — a very basic and intuitive security notion. Next, we will present a simple trick which will upgrade these schemes in order to achieve "semantic security" (also known as "security against chosen plaintext attack") — another basic notion, which is believed to be a minimal requirement for security of modern PKE. This talk is targeted at a general mathematical audience.

野崎 寛 (東北大学大学院 情報学研究科)

  Hiroshi Nozaki (Tohoku University)

  • タイトル(Title): グラフの埋め込みから得られる2距離集合について
    (Euclidean representations of a graph as two-distance sets.)
  • アブストラクト(Abstract):

ユークリッド空間上の有限個の点の集合 X で,異なる2点間のユークリッド距離の集合( )のサイズが2であるものを2距離集合と呼んでいる。 例えば, 上の正方形の頂点集合は,辺と対角線にあたる2つの距離があるため,2距離集合である。 X を頂点集合とし,短い距離を持つ2点を辺で結べば,そこにはグラフの構造を入れることが出来る。 逆に単純グラフを与えたときに,グラフの構造を持つ2距離集合として,何次元の空間に実現できるかが最近Roy(2010)により示された。 本講演では,グラフの2距離集合としての埋め込みについて,Einhorn–Schoenberg(1966), Roy(2010)などの結果を紹介し,新しい結果として,その埋め込みがいつ球面に乗るかを議論したい。 さらに時間が許せば,埋め込みから得られる強正則グラフの新しい特徴づけも紹介する。
(篠原雅史氏との共同研究)

栗原 大武 (東北大学大学院 理学研究科)

  Hirotake Kurihara (Tohoku University)

  • タイトル(Title): excessとアソシエーションスキームについて
    (On excesses and association schemes)
  • アブストラクト(Abstract):

を直径 d の連結な正則グラフとし, 頂点 x から距離 d の位置にある点の個数を x の excess と呼び であらわす. excess theorem とは, excess の平均値 が, グラフの固有値とその重複度によって決まる定数で上から抑えられ, 更にその等号が成立する為の必要十分条件が, このグラフが距離正則グラフになるということである. つまり,グラフの隣接関係を用いたアソシエーションスキームの構造が入るかどうかを調べるには, グラフの excess を見ればよい.

本講演では,栗原–野崎によって得られた P 多項式スキームの同値条件を excess theorem の立場から紹介する. 更に,グラフの代数的に双対な概念にあたる多項式空間に対してある不等式を与え, その不等式の等号成立と多項式空間が Q 多項式スキームになることが同値であること (つまり多項式空間に対する excess theorem)について述べる.

坂下 一生 (九州大学大学院 数理学府)

  Issei Sakashita (Kyushu University)

  • タイトル(Title): Introduction to Coq Proof Assistant System.
  • アブストラクト(Abstract):

Coq は INRIA によって開発されたコンピュータ上で数学の証明を行うソフトウェアです。 この Coq は4色問題の完全な形式的証明が記述され, 検証出来ることでも知られています。 今回はこの Coq を使って簡単な問題を証明と検証を行うことで基本的な使い方とその可能性をご紹介したいと思います。